こんにちは。高橋利典です。

前号の「クリーンディーゼル研修」の続きです。
少し難しい話になりますが、ディーゼルエンジンはコモンレール式燃料噴射システム(ディーゼルエンジンに高圧で燃料を噴射して完全燃焼を促進して排気ガスをクリーンにするシステム)によって、各シリンダー事に適切な量の燃料を噴射して、NOx(窒素酸化物)やPM(パーティキュレートマター。
粒径10ミクロン以下の微粒子物質の有害物質で気管支炎やぜんそく、発ガン性との関連性もある)などの有害物質の低減や、さらにDPFシステム(ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるPMのほとんどを捕集して除去するシステム)によってPMを極限まで低減するなどしています。

201609-01.jpgその他にも尿素SCRシステム(排出ガス浄化技術の一つで、ディーゼルエンジン排気中の窒素酸化物を浄化するシステム)やEGRシステム(排気ガス再循環装置。排気ガスの一部を再燃焼して有害成分を少なくするシステム)などでNOxを低減しています。
今では昔の国で定めた排気ガス規定のNOxで5/100 %、PMに関しては1/100 %まで低減してきました。
今のディーゼルエンジンは黒煙のでない臭くない排気ガスです。
その分、故障したときの診断も格段に難しくなりました。

今回の研修では、故障の実例をもとに研修したり基本の構造から学んだり出来て、自分としては、かなり身になった研修ができたと思います。
これからも車の進化と共に勉強し続けていかなければいけないなと思いました。

(担当:高橋利典)
toshinori.jpg