U2と言えばロックファンなら知らない人はいないと思うが、有名なアルバムといえば1987年の「ヨシュア・トゥリー」。
これば全米・全英と1位の売上となって全世界でヒットした。
その中の曲で「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」は木村拓哉主演の眠れる森というドラマの主題歌になったり、「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム」はニュースステーションのオープニングの曲に使われたりした。
アイルランドの首都ダブリン出身の4人組のバンドで1980年にデビューして3枚目のアルバムがこのWARであるが、その時はあまりよく知らず、次の「焔」というアルバムからよく聞くようになって、あとからこのWARを聞いたが、当時大学生だった私の感性では暗い曲調が続いて正直あまり好きではなかったが、時が経ち聞き返すと、確かにこのWARという題名が戦争だけではなく、宗教対立や民主化運動といった現在でも世界中で起こっている争いを題材にしてメッセージを送っていることがよくわかる。
1の「ブラディ・サンデー」は北アイルランドで起こった血の日曜日事件、核戦争を扱った2曲目「セカンド」、ポーランドの民主化運動を歌った3曲目「ニュー・イヤーズ・デイ」と続いているが、このアルバムの良さは後半、いわゆるB面である。
ボーカルのボノがハネムーン中に作ったラブソングの7曲目や8,9曲目はエッジのギターが聞きごたえがあり、最後の10曲目は平和を願う旧約聖書の詩篇40篇からの引用で“40”とある。
現在でも世界中で紛争やデモなどが繰り広げられている昨今、深く考えさせられるアルバムに30年越しにようやく気が付いた・・・